リハビリテニスとプテラノドン

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今年はモーレツに暑い夏だった・・・。

東京では連日45℃を越える暑さが続き、猛暑で有名な、かの熊谷では60度を記録。(とは椎名誠さんが講演で言っていた冗談をリサイクル使用)

暑いからといってリハビリはしっかり続けなくてはならないので、高校の部活としてやっていたテニスに打ち込んでいる。

軽いリハビリとして始めたつもりが、最近では「目指すは市民大会!」などと言いだしている。

なにはともあれ、この猛暑の中でもふつふつと心燃える夏なのだ。

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昨年の秋頃に高校時代の仲間を集めてスタートしたテニス、当初は20分動いたら立っていられないほどの体力だった。

若かりし頃には青春をかけたこともあったが、一切ラケットを握ることがなく丸15年がすぎていた。

しかし、その打球感覚はわずかだが身体に残っていて、ボールヒッティングにはすんなり馴染んだ。

ただ体力の低下は恐ろしいほどで、ちょっと動けばゼイゼイと呼吸を取り乱し、頭はクラクラと血の気が引いていく。

長き入院生活と運動から離れた日々、という現実を目の当たりにして、驚きモモの木イエローテニスボール状態だった。

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週一回2時間の練習を楽しみながらとお気楽に始めたが、もう1年近く続けているんだなぁ。

頻繁に休憩を取りながらプレイすれば2時間くらいがちょうど良いようで運動後も爽快。

徐々に体力が増加しているのを感じられるのは嬉しい。

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抗がん剤や放射線治療をともなう長期闘病には、気力だけでなく体力もかなり必要になってくる。

スポーツに例えるならば、6000m級の険しい登山に似ているだろう。

頂点(移植手術)を極めるのが一番の困難かと思っていると下山にこそ険しさのピークがある。

手術寸前には放射線などの大変な治療があるが、その後はもっと大切になってくる。

終わった後にしっかりケアしながら慎重に進んでいけば、多くの場合は無事に回復していけるのだ。

これから移植に臨む方は、マイペースでいいので予備体力を蓄えてくださいね!

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そんなリハビリテニスの最中に起こったことを少々・・・。

いつもの練習を終えてヘトヘトになり、トボトボ歩いていた。

テニスコートの周辺はまばらな雑木林や植樹された木々が林立しているのだが、その辺りからずいぶんうるさく鳴く鳥がいる。

最初は「うるさいなぁ」程度だったのだが、気にすればするほどものすごい興奮した鳴き声に聞こえる。

そのうちに「ウギャー!ウギャー!」と響き渡るような巨大な鳴き声になっていった。

「鳥ってこんなふうに鳴くことあるんだ?」と後輩に訪ねると、

「発情期ってやつじゃないですか?」

なるほどー、それにしてもこんな鳴き声は聞いたことない。

まるでプテラノドンである。

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「オレ、こんな鳥の鳴き声は聞いたことないよ」

「はい、僕も初めてです」

そのうちにエコーまで効いてきて頭がおかしくなりそうなほど響きだした。

「これ、もしかしたら放送所を鳥に占拠されたんじゃないか?」と焦りだし、管理室に急いだ。

すると管理のおじいさんがロケット花火を片手に、もう一方の手にはライターを握りしめて焦ったように小走りでどこかに走っていこうとしていた。

「おおこれはまずい!プテラノドン級の巨大鳥と人間の戦争勃発だ!」

とバッグにしまったラケットをあわてて取り出して、臨戦態勢を整える。

いざ加勢と管理のおじいさんを制止して、

「このすごい鳴き声は一体どうしたんですか?何があったというんですか?」と聞く。

すると・・・のどかな顔をしながら「アレだよ〜」と向こうを指差す。

その先には・・・200羽くらいの小さなムクドリが電線に止まっていました。

そしてプテラノドンの鳴き声は、ムクドリ撃退用の”天敵の声”なんだそうで、それをおじいさんが放送で流していただけなのであった。

その後、おじいさんは群れをなすムクドリに向かってロケット花火を1発発射。

大群は一斉に飛び立って、ぐるりと一周するとまた定位置に・・・。

2発目のロケット花火にはあまり反応すらしてませんでした。

もしかして、最近の鳥は人よりも賢いのかな?

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(プテラノドンはペリカンか?カモメか?と思わせる容姿のイラストもある。
まあプテラノドンが実際に飛ぶ姿を見たことある人は現存していないので仮説ですからね。
ちなみに恐竜ではなくて翼竜に分類される。)

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さて、リハビリ運動というと頑張って行なうイメージがあるが、自分の好きなスポーツなどを無理せず楽しくやるのがいいようです。

幼少の頃から駆け足や遊びで適度な運動をしておくと、大人になっても動ける体質になるようなので、お子さまにはゲームじゃなくてスポーツをどうぞ。

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