ムービー・ラヴァー

5月終わりから6月にかけてはたくさんの映画を観た。

中でもダントツに良かったのはショーン・ペン主演の「ミルク」で、サンフランシスコを舞台にした映画で同性愛や社会を描いた作品。

以前サンフランシスコを訪れたときに、何か愛を感じる街だななんて思ったことがある。

この映画を観て、それは行き場をなくした愛の最後の吹きだまりというような側面があるからか、などと思いふけったりした。

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続いて観たのは、「グラントリノ」はもう圧巻!っていう物語だったし、「スラムドッグ$ミリオネア」はこりゃやられた!って感じで、ラストのインドダンスにもやられた。

リアルサスペンス系の「消されたヘッドライン」もなかなか良かった。

こういうポリティカル・サスペンスは実話を元に作られているものが多いこともあって自分的に好きなので、大体どれを観ても一定のレベルで楽しいって思える。

先日、ツタヤで借りて観た「ハンティング パーティ」はボスニア紛争に挑むジャーナリストの話で、リチャード・ギアがスクープを取るまでのエキサイティングなドラマがとても興奮した作品だった。

この映画でリチャード・ギアは金持ちな役柄より、悪ぶった凄腕○○的な役柄のほうが断然かっこいいんだなと認識した。

内容はボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の戦争犯罪人を追うジャーナリストとカメラマンの話。

オシム前監督や格闘家ミルコ・クロコップも少なからずこの紛争の影響を受けているので、そういう側面を意識しながら見るのが良いのではないかと思います、ハイ。

個人的に好きなのは何といっても「バーンアフターリーディング」。

これはもうコーエン兄弟っぽくてとても楽しめた作品。

前作「ノーカントリー」はヒジョーに面白かった。

よくこんな物語の映画が作れるなって感心するとともに、淡々とした物語のリズムに活きる殺し屋のキャラ設定もハンパねぇ恐いっす!

トミー・リー・ジョーンズはほんと渋い演技がピカイチの役者で、何せ缶コーヒー好きの宇宙人をやらせても「ウゥ渋いぜ!」などと解らされてしまうほど!?

映画はメタファー(暗喩)だと誰かが言ってたが、観客を魅了する物語の内容があって見終わった後に様々な憶測や自問が生まれてくるような作品をたくさん観たいですね。

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ちなみにキムタクの「I come with the rain」も観たが、はシーンの色彩は良かったがストーリーの核心部がどうも伝わらなかった。

いいシーンもあれば、つまらないシーンもあり、その差が大きいって感じてしまった。

聖書の中のある物語を題材にしているのだろうけど、伝えたいことがシーン中に出過ぎてて逆に映画の良さが弱くなってしまったような・・・。

まあ映画は見る人それぞれの好みがあり、僕の浅はかな脳内構造ではイマイチ楽しめなかっただけかもしれません。汗

ある程度わかり易い暗喩とエンターテイメントのバランスがよい映画が好きな僕には、やっぱりクリント・イーストウッドの「グラントリノ」はとてもいい映画かなって感じました。

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しばらく梅雨のジメジメした日が続くようですので、そんなときは素敵な映画でも観て心をすっきり晴ればれしたいものですね。