過去の歴史において、この10年は最も気温が暑い10年となったそうです。
さまざまな情報が集まるNASAの施設では、
火星や月の画像よりも、私たちが住む地球の画像が注目されています。
それは世界的に起こっている干ばつの画像。
さらに干ばつが引き起こす食糧難の予測です。
今までは農作物を生み出せた大地が干ばつにより砂漠となってしまう。
地球規模で起こりえる食料危機。
人口増加の予測よりも、干ばつによる作物生産の減少が食糧難をひき起こすのではないかと言われています。
それに伴い、世界規模で起こっている森林の減少は今最も注目すべき危機です。
森林の消失は、温暖化の直接的な原因となるからです。
森林の消失が最も速いスピードで進んでいる国はインドネシア。
この15年で森林の8割が商業的に搾取されたそうです。
森林を伐採するもっとも簡単な方法は、森を焼いてしまうこと。
特にインドネシアの地域では、森林を焼く煙が、宇宙からでも見える程。
国立公園に制定された場所でも、違法な伐採が繰り返されているそうです。
なぜ森林消失が進むのか?
それは資本主義が生みだした弊害にあるようです。
問題は先進国で使われるパームオイルへの需要。
伐採された森林は、パームオイルを生産するための油ヤシの栽培場と化してしまうのです。
では、パームオイルとは?
インドネシアの森林伐採が、ここで初めてぼくらの生活に直結してきます。
パームオイルとは、「植物性油脂」という成分で、
食品から化粧品まで多くの製品に入っています。
そのパームオイルが適切な方法で製造されたものか?
それとも違法な手段で森林伐採された土地で生産されたものか?
それを末端の企業から見直す必要があるのです。
温暖化の原因は?
科学者、企業、宗教などのフィルターを通すと、
温暖化の原因はバラバラになるようです。
それはきっと主観が働いてしまうからでしょう。
ただ唯一言えるのは、人間の生活は大きな原因のひとつということ。
人類発展の影にあるのは、地球本来がもつ美しいシステムへの悪影響。
異常なほどの二酸化炭素の放出で、大気という美しい温室効果システムに悪い影響を及ぼすことです。
さらに前述した「干ばつ」。
この干ばつが領土問題を引き起こす恐れもあるということです。
世界で起こる紛争は、貧困が原因のひとつにあります。
日本など「貧困と富裕の格差」が少ない先進国に、内紛が起きない理由はそこにあるのかもしれません。
貧国のひとつの要因は、温暖化による干ばつで経済難が起きること。
特に中東ではその要因が大きいとのことです。
紛争が長引くシリア。
干ばつによって農業ができなくなった地域の農民が立ち上がり、反政府運動を起こしたことも要因のひとつと言われています。
それが今や近隣国の主権争いや宗教対立が絡み合って、中東を巻き込む危機的状況に落ちっています。
事実を黙認する政府があり、飢える国民が行動を起こす。
紛争の元を正せば、”飢えた人たちの革命”なのです。
豊かな土地が与える影響は計り知れないと思います。
経済第一主義と戦争。
森林伐採と干ばつ。
それは人間への影響だけでなく、自然環境とも深く関わっているのです。
ぼくらが考える豊かさは、今まさに分岐点に来ているのかもしれません。
美しい森と清らかな水。
そんな当たり前のような世界が、いつかは憧れのエデンになってしまうのでしょうか。
大切なのは自然のなかで遊ぶこと。
子どもなら野山を駆けめぐり、どんぐりを拾い、草木とたわむれる。
大人ならサーフィンや登山、トレイルランニングなど、アウトドアスポーツにいそしむ。
自然遊びから多くのことを学べます。
それは小さな教室で勉学を学ぶこと以上に大切なことだと思います。
生きていく上での広いビジョンや大きな視野を養えます。
海や山、森を愛し、そして親しむこと。
まずは身近にできることから始めてみようと思います。