これは旅の途中で出会った、道端のなにげない風景。
なぜかこころを打たれて、車を路肩にとめて撮った一枚。
今でもお気に入りの写真となっている。
カリフォルニアに住んでいたときに、北の海をめざして旅したときの景色だが、
サンセットの残照のなかで、異様なほどに存在感を放ってたことを思い出す。
ロードマップにもない草原たたずむ、ひと気のない古屋。
そこにはどのようなストーリーがあるのか?
そんなことを思いながら旅するのが、とても楽しかった。
大地が放つまぶしいほどの色味に、アメリカの自由さを感じていた。
たった一枚の写真が、そのころの感情まで思い出させてくれる。
丘を越えた先には、たくさんの水をたたえる川があり、
その土地の生き物たちに生命を与える水を運んでいた。
「旅は人を詩人にさせる」と、どこかで読んだことがある。
ふだん目にしない景色をみて、自分の日常へと投影するからだろうか?
群れをなす鹿たちに、生命の神秘を感じた瞬間。
「キミはまだあの頃のままか?まだ自由さを求めているのか?」
ふとした景色、その価値は何倍にも大きくなって、
何年もあとの自分に何かを訴えてくるかのようだ。
旅先のなにげない風景。
それは普段の生活のなかにある「なにげない幸せ」にも似ている気がする。
出会ったときは、かすかにこころに残る程度でも、
振り返ったときに大きな価値となっていく。
そのくり返しが旅への郷愁になり、人生のストーリーになっていくようだ。
そして旅には目的地がある。きっと人生にも。
人は夢を見ることをやめなければ、いつまでも自由さをもっていられるはずだ。
お気に入りのサーフボードを抱えて、またいつか、忘れがたいあの旅路へ・・・。
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乾燥していて日差しの強いカリフォルニア。
日焼け止めと保湿用のリップクリームは必需品。
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